施工事例 vol.8

真言宗 円蔵院

明るく、丸みのあるストゥーパをモチーフにした「円満廟マイトリー」
宗旨宗派を問わず、門戸を広く、受け入れを。

●永代供養墓を建立したきっかけは?

「少子化が話題になり、これからは永代供養墓が必要になるだろうということは、感じていました。それを現 ? 実のものとして考えなければならないと思ったのは、5~6年前、永代供養墓のセミナーに出席してからで ? した。現在の出生率は1.2~1.3人といわれています。このままでは将来一人っ子同士の結婚が増え、お墓 ? を継承していけなくなる家が増えることは目に見えている。現在、急激なスピードで世帯数が減っているわ ? ?けです。これは私が考えていたのより、早く永代供養墓を建立しなければいけないと思いました」

●建立まではスムーズにすすみましたか?写真:円蔵院・藤原宗峯住職

「当院はもともと檀家数がそれほど多い寺ではありませんが、古い家が多く、檀家のみなさんはすでにお墓を持っています。首都圏に近いせいもあって、お子さんたちが遠くに離れて暮らしているということもあまりないようで、お墓の継承問題に頭を悩ませている人が少ないのです。世話人会議にかけても、『自分たちはお墓を持っているのに、なぜお寺のお金でわざわざ永代供養墓を作らなければならないのか』という意見も多く出ました。けれど、次の代になったら何が起こるかわかりません。本堂や客殿、水屋などと同じように、お寺の施設の一つとして永代供養墓も必要なのだと、世話人さんたちに説明して、ご理解をいただきました」

●永代供養墓を利用できるのは?

「永代供養墓を作るときに考えたのは、お墓のことで困っている人がいたら、どなたでも、宗旨宗派問わず、写真:永代供養塔「円満廟マイトリー」お助けしたいということでした。ですから、当院の永代供養墓は、檀家さんはもちろん、宗旨宗派関係なく、ご利用いただけます。真言宗の寺ですから、お勤めは真言宗のやり方にのっとって、ということを了承された場合に限りますが。実際、建立してから、檀家さん以外の方からの問い合わせも多く受けています。中には、お墓を建てたいけれど、経済的にむずかしいという方もいらっしゃると思います。そのようなことも考え、当院の永代供養料は、ご利用しやすい料金を設定しました」

●供養墓のデザインのイメージは?

「私が、インド、ネパールを旅したときに、ネパールで見たストゥーパをモチーフにしました。ネパールはお釈迦さまが生まれて、亡くなったところ。当院が『何事も円満に進みますように』という円満不動尊をご本尊にしていることから、できるだけ丸みを帯びた形をと、箱形ではなく、六角形にし、上をドーム型にしました。石の色は、女性的なピンク色、柱には男性的な黒を使い、やさしいイメージと、力強いイメージを表現しました。供養墓の中が納骨堂になっているわけですが、中もできるだけ明るくしたいと思い、丸くくりぬいて、すりガラスをはめ、そこに大日如来と、四仏の梵字を書きました。門戸を広く、多くの方にご利用いただきたいと考えたので、仏教色は控えめに。親しみやすいものにしたいと考えました」

写真:大日如来(だいにちにょらい)
大日如来
(だいにちにょらい)
写真:阿?如来(あしゅくにょらい)
阿閦如来
(あしゅくにょらい)
写真:宝生如来(ほうしょうにょらい)
宝生如来
(ほうしょうにょらい)
写真:阿弥陀如来(あみだにょらい)
阿弥陀如来
(あみだにょらい)
写真:不空成就如来(ふくうじょうじゅにょらい)
不空成就如来
(ふくうじょうじゅにょらい)

●永代供養墓には「円満廟マイトリー」という名前がつけられていますね。
写真:=「円満廟マイトリー(=サンスクリット語で”慈悲”という意味)」

「『マイトリー』とはサンスクリット語で“慈悲”という意味です。仏の慈悲にいつも、いつまでも見守られている
ようにと願ってつけました。『マイトリー』という言葉の響きも柔らかくて、多くの人に受け入れられるネーミングになったかなと思っています」