施工事例 vol.3

施工事例 Vol.3 CASE STUDY Vol.3

曹洞宗 伝燈院 麻布浄苑


六本木ヒルズのすぐ近く、大都会、東京・港区の
伝燈院「麻布浄苑」では納骨壇で永代供養しています。


「麻布浄苑は“これからのお墓のかたち”として生まれました。基本的には(お墓の)承継者がいない方を対象に開設しましたが、最近はお子さんのい らっしゃる方もお求めになり、また郊外の霊園から改葬するケ-スもあります。現代人のお墓や供養に対するニ-ズの多様化を実感します」(角田徳明住職、以 下同じ)

麻布浄苑はちょうど一〇年前の平成八年に、曹洞宗伝燈院(金沢市)の東京別院落慶と同時に、都市型霊園としてオ-プンしました。この東京別院は、ま さに東京の中心地の港区にありますが、敷地面積は二〇〇坪ほどと決して広くありません。また角田住職は以前より、東京在住の信者の方々から「子供がいな い」「娘がひとりだけ」…「お墓はどうすればいい?」などの相談を受けていたそうです。

「限られた土地で、より多くの方を供養するには一塔合祀、つまり納骨堂形式が適していると考えました」

そのような事情を背景に完成したのが宗旨宗派を問わない麻布浄苑です。角田住職のアイデアがいかされ、一般的な納骨堂にくらべるとあたたかい印象を感じます。なんと言っても、礼拝堂に設置されている小観音奉仏壇が麻布浄苑の特長でしょう。

写真:納骨堂全景
納骨堂全景。
写真:納骨堂内の移動式アルミ製納骨壇
納骨堂内の移動式アルミ製納骨壇。
写真:納骨壇内部見本
納骨壇内部見本。

写真:地下にある法要室
地下にある法要室。十一面観世音菩薩の下に合祀する。
写真:角田徳明住職
角田徳明住職。礼拝堂の前で。
写真:礼拝堂内の小観音奉仏壇
礼拝堂内の小観音奉仏壇。戒名・俗名なども彫刻する。

 

ここで簡単に、麻布浄苑の施設について説明しておきます。
まず、地下には十一面観世音菩薩を安置する礼拝堂があり、内部には小観音奉仏壇が設置されています。地下には納骨堂、法要室、坐禅室、多目的ホ-ルを備 え、納骨堂には可動式のアルミ製納骨壇(六〇〇壇、個人・夫婦・家族墓)を設置。法要室に安置されている十一面観世音菩薩の下には合祀スペ-ス(ご本尊納 骨室)があります。使用期間は、最後の納骨から五〇年間で、彼岸会や盂蘭盆会、成道会の合同供養のほか、祥月命日にも供養読経がおこなわれます。

皆さんが気になるのは、礼拝堂内の小観音奉仏壇でしょう。これは台座部分に分骨を納める小観音像を安置する御仏壇(約四五〇〇棚)のことです。つま り地下の納骨堂に安置するご遺骨の一部(かたみの品でもOK)を礼拝堂にも納めることで、地下まで行かずにお参りができるというものです。

「地下の納骨堂ではお線香やお花をあげられませんが、礼拝堂では通常のお墓と同様にお参りが出来ます。これは位牌堂のイメ-ジですが、御位牌を置くよりも、小観音像のほうがあたたかみがあると思います」

しかも礼拝堂で手を合わせれば、そこに安置されている全ての霊に通じることになります。これが麻布浄苑のあたたかさの源なのかも知れません。

さて、冒頭の角田住職のお話にも説明が必要でしょう。角田住職は次のようにつけ加えてくれました。
「自然がゆたかな郊外にお墓を求め、一日がかり、あるいは一泊で、行楽もかねてお墓参りに行かれる方もいらっしゃいますが、やはり東京にお墓を持ちたいと 考えている方が多いと思います。東京であれば、なにかと用事も多いので、少しの時間でもお参りに来られる。だから東京の中心地では今後、特に納骨堂など永 代供養墓のニ-ズが高まると思います。価格も手頃で、将来も安心ですから」

麻布浄苑では、東京都内だけではなく、埼玉や神奈川、千葉などからのお客様も増えているようです。お手頃価格で将来も安心、しかもあたたかな麻布浄苑であれば当たり前かも知れません。